『ラッシュライフ』、『重力ピエロ』 伊坂幸太郎

『ラッシュライフ』はずいぶん前に、『重力ピエロ』はつい最近読了。
なんか猫は伊坂幸太郎ワールドに疲れてきた。

前者については時間関係が未だに猫の中で未整理なのだけれど
整理するために再読する気にはならないし、
後者は話の行く末がカナリ序盤から予測でき過ぎて
読み進めていくのにワクワク感がなかった。
両方に共通して言えることは、「最終的にいまいちすっきりしない。」ということ。
課題図書企画で読んだ『オーデュボンの祈り』の時にはそこまで抵抗なかったのだけれど、
既読作品数が増えるほどにすっきりしなくなっていく感じがする。


多分、猫をいらいらさせるのは「額縁屋の青年」とか「泥棒の黒澤」とかだ。
ある作品の登場人物が他の作品に出てくるごとに、不快感が増していく。
ゲスト出演的に通行人として出てくる程度なら耐えられるのに、そこそこ物語に噛んでくる。
手塚マンガのヒゲおやじみたいなもんだ、とか思えればいいんだろうケド
それにしてはキャラが作りこまれてて、存在感を主張しすぎる。
魅力的な謎属性を意味ありげにチラチラと見せるだけ見せておいて
それをその物語の「中」では解説するつもりがない。
他の物語を先に読んでいると「より」楽しめる物語、という位置づけだと考えると
単独で見て楽しめてないこの2作品は猫にとってはハズレだ。

魅力的なキャラクターの謎属性を小出しに展開されても、「シリーズもの」ならそんなに抵抗がない。
最初からそういうものだと認識して読み進めるから。
「シリーズもの」ではなかったはずなのに、内部で完結してくれない物語。
(いつか他の作品で書かれるのかもしれないけど、その作品の中では)回収されない伏線。そーゆうの疲れる。
堪え性のない猫は、過度の焦らしプレイをされると急速に冷めていくらしい。
文章や雰囲気は嫌いではないけど 疲れるからもう積極的には読まないかな。。。

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